先日来院された患者さんです。
主訴は、「体を前に倒しても、後ろに反らしても腰に強い痛みがでる」です。
詳しくお話を聞いてみると、何日か前から腰に違和感があったけど、そのままにしておいたら日に日に痛みが強くなって、昨日から朝起きる時の痛みが特に強く、日常生活が大変になってきているそうです。
そして、痛みが減る事が無く、悪化してきているのが不安だそうです。
なんで腰が痛くなってきたのか?
患者さんには、転んだとか、重たい物を持ったとか、無理なストレッチをしたとか、特に思い当たる理由がなく、とにかく徐々に痛くなってきたそうです。
ただ、理由も無く腰が勝手に痛くなるなんてことは無く必ず原因があるで、もう少し詳しく話を聞いてみました。
聞いた事は「この冬の間どういう生活をしていたか?この冬から生活で今までと変わったことが無かったか?」、です。
なぜ冬の事を聞くのかは、以前書いたこの記事に書いてあるので、読んでみてください。
冬の生活の事を聞いたら、患者さん本人にも自覚があったみたいで、 やっぱりあれか…と言う表情をされてから話していただけました。
…………………………………………………………………………………… 『ストレスもあって、年末から毎日アルコールを飲むようになっていて、 自分でも良くないよなって思っていたんですけど、なかなかやめられなくて… ひょっとしてアルコールが原因ですか?』
「はい。」
『そんなにアルコールって影響あるんですか?こんなに痛くなります??』
「あります。すごく体がひえるんです。ちなみに、よく眠れていましたか?」
『…最近ずっと朝の目覚めが悪かったですけど、それも?』
「はい。アルコールは肝臓に負担をかけるので眠りの質が悪くなります。なので、もっと早く体の冷えや負担に気がついていれば腰は痛くならなかったはずです。」
『なんか最近おかしいなって思ってたんですけど、まさかね。。。』
「なので、今回の症状は腰痛というより、腹痛ですね。」
『そんな事ってあるんですか??』
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この患者さんは寒い冬からずっと体を冷やすアルコールを飲み続けて、体(特に消化器)を冷やし過ぎてしまったせいで、腰まで冷えて筋肉が固まってしまって、痛みが出てきてしまいました。
お腹と腰は別だと考えている方が多いのですが、お腹と腰は表と裏の関係ですし、こんなに薄っぺらいので、お腹だけ血行が悪くなって、腰だけ血行が良いなんて事はまず無いです。
痛みを感じているのが腰(後ろ側)と言うだけです。
痛みの出方も、日に日に痛くなる、と言うのが徐々に冷えて固まっていって、動かなくなっていっている証拠ですね。
治療の事は次回に続きます。