マクロビオティックは生活方法だと書いてきましたが、人の心と体の陰陽のバランスに強く影響を 与えるものが「食べ物」です。 そして、当然この食べ物にもそれぞれ陰陽があります。 陽性の食べ物には、力を集めるようにギュッと「締まる」作用があります。 陰性の食べ物には、巡らせるためにフワッと「緩む」作用があります。 陰性は冷やす、陽性は暖める、と聞いたり、見たりした人も多いと思いますが、それを基準に考えてしまうと、ちょっと視野が狭くなってしまって、体の状態と合わない生活をしてしまうことがあるので、締まると緩むを基準に考えた方が良いと思います。 で、陽性のものを沢山食べれば心と体は陽性に傾きますし、陰性のものを沢山食べれば陰性に傾きます。 もちろん、普段の生活の影響でもその人の陰陽のバランスも変わってくるので、大事な事は普段の自分と比べて、今の自分はどちらかに傾き過ぎていないか、に気が付く事です。 そして、もし陽性に傾き過ぎてバランスを崩していることに気が付いたら、熱を冷ますことをしたり、陰性の物を食べる。陰性に傾き過ぎていたら熱を取り入れることをしたり陽性の物を食べる。それだけで時間と共に自分の元々の陰陽のバランスに調整されて、元の元気な自分に戻ることが出来ます。 ココにも気をつけて頂きたい大事なポイントがあります。 陰陽のどちらにも傾いていない安定している状態を「中庸(ちゅうよう)」と言うのですが、マクロビオティックの本に書いてあるような中庸な人になろうとしないでくださいね。 あれはあくまでも目安です。 全ての人にはそれぞれ持って生まれた陰陽のバランスがあります。 7:3位に陽性が多く生まれて来た人もいれば、その逆に陰性が多く生まれてきた人もいます。 それがその人の中庸です。 この自分の中庸である性格や体質は、親から貰ったものなので、しょうがないんです。 自分のせいじゃないので、持って生まれた自分の陰陽のバランスを知って、素直に受け入れて、開き直ってくださいね。 自分の中庸とは違うタイプの人に憧れて目指しても、無理があるので体調を崩していくので、やめてくださいね。 ちなみに、僕の兄は物凄く社交的ですが、僕は物凄く非社交的です。 でも良いんです。持って生まれた陰陽が違うだけなので、社交的になろうとしなくて良いんです。 マクロビオティックを食事だけで考えてしまっている人が多いのは、食べ物の影響がすごく大きいからだと思います。 でも、陰陽が整えば何でも良いので、食事だけに囚われるのではなく、体を動かしたり、お腹を暖めたり、生活全体で陰陽を意識して頂きたいと思います。 最終回④につづく